2030年のありたい姿
「金融をもっと近くに」する
地域密着のグローバル企業
中期経営計画の基本方針
当社グループは、2030年におけるありたい姿として「『金融をもっと近くに』する地域密着のグローバル企業」を掲げております。日本国内にとどまらず、アジア全体をマーケットとして捉え、各国においては地域密着型の金融サービスを展開し、小売発の金融会社として一人ひとりのお客さまに寄り添いながら、お客さまの抱える「不」を解決・解消することで、ありたい姿の実現に向けて取り組んでおります。
本中期経営計画(2026年度~2030年度)は、その実現に向けた成長加速の5年間と位置づけ、イオングループの強みを活かした国内外の小売接点と、金融データ、AIをはじめとしたデジタル技術を融合することで、決済から融資、資産形成等のさまざまな金融サービスをシームレスにつなぎ、展開するアジア各国で、顧客起点の金融サービスを通じた、持続的な成長と企業価値向上の実現を目指します。
重点戦略
当社グループは、小売を起点としたお客さま接点という強みを再認識し、お客さまのニーズに対して常に革新的な金融サービスを提供することで応えるとともに、金融サービスをより身近で、より安心してご利用いただける存在となることを目指し、以下を重点戦略として企業価値向上に取り組んでまいります。
稼ぐ力の発揮
イオンの金融である強みを最大限に発揮し、国内外におけるイオングループとのシナジー最大化を図るとともに、小売データとAIを掛け合わせることで顧客理解を深め、提供価値の継続的な向上を図ってまいります。
(1)AEON Payによる顧客基盤拡大
国内においては、コード決済「AEON Pay」を決済手段にとどまらず、金融サービス展開の中核となるブランドに進化させてまいります。 クレジットカードや銀行口座等の、これまで分散していた顧客接点をAEON Payに集約するとともに、イオングループ各社や提携先等との連携強化、家族間の繋がり等による若年層を中心とした新たな顧客層へのアプローチを強化し、顧客基盤の着実な拡大を目指します。 これにより、AEON Payを起点とした顧客接点を強化し、次に続く金融サービス提供の基盤を構築してまいります。
(2)データ・AI活用による融資事業の強化
決済を通じて得られる購買や顧客情報等のデータを融合し、AI活用によりお客さま一人ひとりのニーズやタイミングにあった融資サービスを提供します。 これにより、決済から融資へのクロスセルを着実に拡大することに加え、イオングループの取引先や地域のサプライヤー等を対象とした法人向け融資についても展開を強化し、安定的な収益基盤の構築を進めてまいります。また、銀行を有する強みを活かし、お客さま預金による低コストな資金調達を背景に、収益性と競争力を両立する融資事業を実現してまいります。
(3)アジア重点国における「小売×金融×デジタル」事業モデルの確立
海外においては、高い経済成長が見込まれ、イオングループの店舗展開が進むマレーシア・ベトナム・カンボジアを重点国と位置付け、経営資源の集中により、各国の小売事業と金融を融合したアプリ起点での「小売×金融×デジタル」事業モデルの確立を図ります。 スマホアプリを軸に決済・融資等のサービスをデジタルでシームレスに連動させることで、各国の特性に応じた金融サービスを展開し、成長市場における持続的な収益拡大を目指します。 特に、イオングループが海外戦略の重要国と位置付けるベトナムにおいては、スマホアプリを通じた与信機能を有する決済事業を開始し、イオングループとの連携強化を図るとともに、デジタルを起点とした顧客基盤及び取扱高の拡大による新たな収益基盤の構築を進めてまいります。
高効率経営への転換
本中期経営計画では、成長戦略と同時に、従来の高コスト構造の抜本的な見直しを図ります。AI等を活用した業務効率化の徹底、商品・サービスの見直しによるコスト削減により、持続的な成長投資に振り向ける投資余力を創出してまいります。
・国内コスト構造改革
国内事業においては、本中期経営計画の前半となる2027年度末までに、商品・サービスの見直しを含む業務オペレーションの改善及び間接コストの抑制を通じた、コスト構造の抜本的な改革に取り組んでまいります。また、人に依存した業務プロセスからの脱却を進め、AIやデジタル技術を活用した与信・債権管理、コンタクトセンター等の顧客接点を含めた業務オペレーション等における業務効率化・高度化を推進することで、お客さまの体験価値向上と人時生産性の高い筋肉質な経営体制への転換を図ります。 これにより創出される投資余力を、AEON Payや海外重点国等の、将来の競争力強化につながる分野への投資に重点的に再配分し、持続的成長を支える事業基盤の構築を進めてまいります。
安全・安心No.1
前中期経営計画期間(2021年度~2025年度)において発生した重大事案を重く受け止め、当社グループ全体でのリスク管理、コンプライアンス等のガバナンス強化を最重要課題と認識しております。本中期経営計画では、コーポレート・ガバナンスの強化を、企業成長を下支えする前提条件と位置づけ、強固なコーポレート・ガバナンスの実現による「安全・安心 No.1」を確立してまいります。
・強固なコーポレート・ガバナンスの実現
3線防衛を基本とした内部管理体制の高度化を進め、当社及び当社子会社のグループ全体の経営管理の実効性向上を図ります。リスク管理、コンプライアンス及び内部監査機能の連携を強化し、グループガバナンスの実効性向上による、健全で強靭な組織体制の構築を図ってまいります。 加えて、サイバーセキュリティ対策、不正利用防止、AML/CFT対応についても、AIの活用等による高度化により、リスクの予見精度を高め、未然防止を重視した管理体制の構築に取り組むことで、お客さまに安全・安心な金融サービスを提供してまいります。 これにより、持続的な成長投資を可能とする、レジリエントな企業基盤を構築いたします。

